第12回「日本胎盤臨床研究会」大会開催
医師、医療・美容・健康産業関係者120名余が参集、公開討論会も
一般財団法人 日本胎盤臨床医学会(理事長・長瀬眞彦)主催の第12回学術大会が、2012年11月4日(午前10時?午後4時)、ホテル京阪京都の会場に医師、歯科医、獣医、美容・健康産業関係者など120名余を集めて開催された。
大会実行委員長は山本俊昭氏(山本医院 院長)、大会実行副委員長並びに総合司会は北西 剛氏(きたにし耳鼻咽喉科 院長)が務めた。
恒例の吉田健太郎氏(吉田クリニック院長)の特別講演は、わが国におけるプラセンタ内服薬の開発者である三林隆吉教授(京都大学)の業績紹介が主題であったが、論考は注射薬と内服剤の特性に応じた使い分けにまで及んだ。吉田氏にはこれまでの当大会において、胎盤療法の先達である稗田憲太郎教授(久留米大学)、九嶋勝司教授(福島医大・東北大学・秋田大学)に関する詳しい論究があるが、折しも今年は三林教授の没後35周年に当たるところから新たに演題に選ぶとともに、シンポジウム会場も三林教授に縁の深い京都に設定されたものである。
ランチョンセミナーでは、三林教授が戦時中(昭和18年)に創製した胎盤製剤「ビタエックス」が、戦後の混乱期を経て製品化される経緯について、迫 博視氏(ビタエックス薬品工業㈱ 学術担当)が貴重な資料を元に発表した。
研究発表は、基礎研究分野から1題、内科分野から2題が行われた。プラセンタが多くの診療科に普及するにつれて、曖昧な知見が広まりつつあることへの反省の声も聞かれる昨今だが、その反面、プラセンタ療法を日常の医療にしっかりと組み入れ、エビデンスの構築に努めている医師や研究者も少なくないことを立証する発表となった。
また、前回の当大会で反響が大きかったことを受け、今回も2回目の試みとして司会者と6名のパネリストによる「公開討論会」が行われた。各々の医院におけるプラセンタ療法の実際、具体的な医療効果、患者の反応などについて、会場の参加者も交えて1時間半近くにわたり意見交換が行われた。
〔講演の演題及び演者〕
〔特別講演〕 | 三林隆吉先生とビタエックス 吉田クリニック 院長 吉田 健太郎 |
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〔研究発表1〕 | プラセンタ製剤の投与方法の再考 スノーデン株式会社 執行役員薬粧事業部長 大石 真巳 |
〔研究発表2〕 | 胎盤抽出物(PE:placental extracts)治療との出会いから現在まで ――胎盤抽出物治療の必要性―― 川口メディカルクリニック 院長 川口 光彦 |
〔研究発表3〕 | 当院におけるプラセンタ療法の実践 医療法人社団 荒木病院 理事長 荒木 重平 |
〔ランチョンセミナー〕 | ビタエックス薬品工業株式会社とプラセンタ製剤 ビタエックス薬品工業㈱ 学術担当 迫 博視 |
〔公開討論会〕 | テーマ:「プラセンタ療法の実際と、有効性を高める工夫」 司会:山本 俊昭(山本医院 院長) パネリスト:
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