第8回「日本胎盤臨床研究会」大会開催
皆様のご協力のもと、無事終了いたしました。 厚く御礼申し上げます。
医師・医療関係者など80余名が参集
一般財団法人 日本胎盤臨床医学会(理事長・長瀬眞彦)主催の第8回学術大会が、2010年10月11日(午前9時30分~午後3時30分)、ホテル百万石(石川県加賀市)に医師・医療従事者・健康産業関係者など80余名を集めて開催された。会場が立地する石川県は100余万両を所領した加賀前田藩の名で広く知られているが、江戸時代に加賀の秘薬とされた「混元丹」には胎盤が使用されており、プラセンタとの縁も浅からぬものがある。
講演は招待講演1題、教育講演1題、研究発表5題を数え、内容の充実した研究会となった。 ここ数年、わが国ではプラセンタ療法の知名度が一層高まり、さまざまな診療科での活用が進められてきているが、そうした状況を反映して今回の研究発表では整形外科、内科、婦人科にわたる症例研究が3題、並びに機能性に関する基礎研究2題が発表された。
招待講演では、韓国におけるプラセンタ療法普及の推進者である申峻昊氏(大韓胎盤臨床研究会副会長)により、ここ10年余にわたる同国のプラセンタ療法の浸透、並びに近年のWell-being、Anti-agingをトレンドとする"プラセンタ・ブーム"の実情、および製剤の有効性や安全性等に関する同国食薬庁の評価や規制の実態が報告された。申氏はさらに形成外科医として行ってきたテニスエルボー、ゴルフエルボーなど骨格系の疼痛に対するメルスモン注射薬の有効性に関する臨床経験を、詳細なデータを添えて報告した。
教育講演では、わが国におけるプラセンタ療法のパイオニアである吉田健太郎氏(吉田クリニック院長)が、メルスモン注射薬の効果的な使い方に関して①ムンテラ ②投与回数と間隔 ③投与方法 ④注射後の注意などについて同院で扱った症例を呈示しながら具体的に述べ、さらに最近注目されている内服用カプセルが症例によっては注射薬との併用で多大な効果を示すこと、またその場合の使用法についても言及した。
〔講演の演題及び演者〕
〔招待講演〕 | 韓国における胎盤療法の現状 Part 2 ―2010年度―、
及び骨格系疼痛治療に対する胎盤注射療法の臨床経験(メルスモンstudy) 東京医科歯科大学 教授 仁科 博史 |
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〔教育講演〕 | メルスモン注射薬の効果的な使い方と、吉田クリニックにおけるプラセンタ療法の実際 吉田クリニック 院長 吉田 健太郎 |
〔研究発表1〕 | 負荷の有無によるプラセンタエキスの美白作用の変化 スノーデン株式会社 執行役員薬粧事業部長 大石 真己 |
〔研究発表2〕 | プラセンタ療法は主役にも脇役にもなる 細川医院 院長 細川 嘉彦 |
〔研究発表3〕 | 豚胎盤抽出物(プラセンタエキス末)の抗疲労効果 株式会社ホルス 代表取締役 三井 幸雄 |
〔研究発表4〕 | プラセンタが体を変える――プラセンタ治療を科学的に解明する時が来た 清水整形外科クリニック 院長 清水 伸一 |
〔研究発表5〕 | 多様な疾患に対するプラセンタ注射の効果 吉祥寺中医クリニック 院長 長瀬 眞彦 |